ギターの録音を例にして話を進めますが、このページの下の方に、カラオケに合わせて歌を録音する方法も書きました。楽器は苦手だし、0から曲を作るのはちょっと難しいという人は、そちらも読んでみてください。
録音方法を、USBオーディオインターフェイスなどを持っていない場合と、持っている場合に分けて説明します。
オーディオインターフェイスとは、パソコンで録音したり、音楽を聴くためにパソコンに接続して使う機会です。 これがあれば、パソコンを使っての録音と再生を高音質で行えます。 本格的にReaperで録音を行うのであれば、必ずと言っていいほど必要な物です。
価格は数千円から、上はきりがありません。 ちゃんとしたメーカーの製品で、アマチュアが使う物ならば、1万円台前半からあります。
でも、オーディオインターフェイスを買ってもReaperが使えなかったらショックですし、まずは、パソコンに内蔵されているマイクを使っての録音から試してみましょう。 録音のやり方は同じなので、オーディオインターフェイスをすでに持っている人も、読んでおいてください。
自分がまともに弾ける楽器がギターだけなので、今回の説明では、まずは、メトロノームに合わせて伴奏のギターを録音。そのあとで、別のギターの音を重ねてゆきます。
イヤホンかヘッドホンを用意しておいてください。イヤホン、ヘッドホンは、ワイヤレスだと音が遅れて聞こえるので、線で繋ぐやつを。
まずは、Reaperのメイン画面で Altを押し、トラックのメニューから、「新規トラックを挿入」で録音するためのトラックを作ります。 トラックはいくつでも作れます。必要な数だけ作って、作り過ぎたらデリートで削除出来ます。
今回はトラックを3つ作ります。
そうしたら、この状態を、ファイルメニューから「名前を付けて保存」で、プロジェクトとして保存しておきます。
今はまだいいですが、後あと曲をいくつも作っているとフォルダの中身がごちゃごちゃになるので、1つのフォルダに一つのプロジェクトというように、エクスプローラーでホルダを作ってから、そこにプロジェクトを保存するのがお勧めです。
プロジェクトというのは、曲そのものとか、曲を入れる入れ物のようなイメージ。 原則として、1曲作る度に、一つのプロジェクトを新しく作ります。
次に、これは無くてもいいのですが、あった方がやりやすいので、メトロノームを鳴らします。
オプションメニューから「メトロノームを使用」を選ぶか、Shift+Ctrl+Mを押します。 この操作をするたびに、メトロノームの有無が切り替わります。
メトロノームのテンポは、ちょっと面倒ですが、プロジェクトのプロパティで設定します。 ファイルメニューの「プロジェクト設定」または、Alt+Enterを押します。 Tabを6回くらい押して、プロジェクトのテンポ: 120.000と読み上げるところで、テンポの数値を書き換えOKを押して、元の画面に戻ります。
この状態でスペースキーを押すと、メトロノームが設定したテンポで鳴り、もう一度スペースを押すとメトロノームが止まるはずです。
次に、上下キーで、一つ目のトラックを選んで、F7を押し、「アームド」と聞こえる状態にします。
押す度に「アームド」「アンアームド」と聞こえます。「アームド」と聞こえる時、そのトラックは録音待機状態になっています。
Rキーで録音開始。スペースで録音停止。
録音していない時は、スペースを押す度に再生と停止です。
楽器のそばにパソコンを置いて、ヘッドホンを付けて、Rを押すと、「レコード」と聞こえ、録音が開始されます。
メトロノームのテンポに合わせて楽器を弾いて、弾き終わったらスペースを押します。
今録音したのを保存するか問い合わせがあるので、ちゃんと弾けたとおもったら、「すべて保存」でエンターを押します。
失敗したからやり直しだと思ったら、「すべて削除」を選んでエンター。ほんとにいいか問い合わせがあるので、もう一度エンター。 すべて削除と言っても、今録音したものがすべて消えるだけです。
スペースを押すと、今録音したのを聞くことが出来ます。
音量は、上下キーでトラックを選んでから、Altを押しながら上下キーで調節します。
Altを押しながら左右キーで、音の左右の位置を調節出来ます。
途中から聞きたいときは、ページアップとページダウンで、1小節単位で再生位置を移動できます。
コントロールを押しながら、ページアップとページダウンでは、1拍単位で再生位置を移動できます。
左右キーでは、再生位置を少しずつ前後に動かせます。
聞いてみたら、消してしまいたくなったという場合は、 Ctrlを押しながら左右キーで、今録音したファイルを選択してから、デリートを押します。 ファイルを選択せずにデリートを押すと、トラックが削除されます。
ちなみに、トラックにある、録音したファイルだとか、MIDIファイルだとかのパーツをアイテムと呼び、Ctrl+左右キーは、アイテムを選択する操作です。
一つ目のトラックの録音が出来たら、プロジェクトを上書き保存しておくといいでしょう。 この後も、何か操作したら切りの良いところで時々上書き保存をしておくといいでしょう。保存せずに終了したり、Reaperがフリーズしたりすると、それまでの作業が無かったことになってしまいます。
保存していなくても、なにか操作を間違えてしまった時は、編集メニューの「元に戻す」を実行すれば、直前の操作を取り消して、ひとつ前の状態に戻せます。
そして、F7を押し、録音が終わったトラックを「アンアームド」の状態にします。 こうしておけば、次にRを押しても、このトラックには録音されません。
次に、上下キーで2つ目のトラックに移動してからF7を押し、このトラックを録音待機状態の「アームド」にします。 先ほどと同じようにRで録音を開始します。
メトロノームとさっき録音した音をヘッドホンで聞きながら、ギターソロか何かを演奏します。
スペースで停止して、その後は一つ目のトラックと同じように操作します。 音量や左右の配置も、先程書いた方法で調節します。
これを繰り返せば、どんどん音を重ねることが出来ます。 歌でも、ピアノでも、タンバリンでも、、マイクに向かって何でも録音出来ます。
F5で選択中のトラックのミュート(消音)。F6で選択中のトラックの音だけを聞くことができます。 どちらも、押すたびにその機能のオンとオフが交互に切り替わります。
F2を押すと、トラックに名前を付けられます。名前を付けておくと、後からどのトラックに何を録音したか分かって便利です。
今回は、ギターを3回録音して、伴奏を真ん中に、ギターソロみたいなのを左右に振り分けてみます。 こんな風になりました。
パソコンをギターアンプの前に適当に置いて、適当に録音しています。 楽器とマイクの距離や向きとか、試行錯誤すれば、もっとましな音になるだろうとは思います。
今回は、録音以外にも、結構大事な操作方法をいろいろ書きました。 次はこの音にエフェクトをかけて、もうちょっとだけいい感じに聞けるようにしてみます。
ファイルのインポートは、ファイルをインポートするトラックを選んでから、ページアップキーなどで、そのトラックの先頭にいどうしておいて、インサートキーを押します。インサートキーがNVDAキーになっている場合は、インサートキーを連続して2度押します。そうすると、Windowsの標準的な操作で、mp3などの音声ファイルをインポート出来ます。
インポートした直後は、再生位置がファイルの最後になっているので、Ctrl+Homeを押すか、ページアップキーを何度も押すかして、再生位置をトラックの先頭に戻します。
その後で、スペースキーを押すと再生が始まり、もう一度スペースキーか、Ctrl+スペースを押すと停止します。
スペースで止めた場合は、次に再生すると、曲の頭からの再生になり、 Ctrl+スペースで停止すると、次は曲の途中、曲を止めた位置から再生が始まります。
カラオケのmp3をReaperで再生出来るようになったら、それをヘッドホンやイヤホンで聞きながら別のトラックに、自分の歌を録音することが出来ます。
トラックの作り方や、録音の方法は、上に書いたギターの録音と同じですから、そちらを読んでください。 次のページに書く方法で、歌声にリバーブをかけることも出来ます。