スクリーンリーダーを使った初めてのReaper・その3 エフェクトをかけてみる

録音した音にエフェクトをかけるには、それぞれのトラックにエフェクターを刺して、そのトラックにエフェクトをかける方法と、 エフェクト専用のトラックを作って、そこに録音したトラックから音を送ってエフェクトをかける方法があります。

リバーブは、エフェクト専用のトラックを作ってかけることが多いですが、やり方が複雑になるので、今回はそうはしません。

まず、上下キーで一つ目のトラックを選んでFを押します。 まだ何もエフェクトを選んでいない時には、新規エフェクトを選ぶ画面になります。

Reaperで使えるエフェクトの一覧が出てくるので、上下キーでReaVerbeというのを選んでエンター。これは、リバーブのエフェクトです。

もし見つからないときは、Shift+Tabを1回押してから、上下キーで「VST」という項目を選んでから、Shifto+Tabを1回押してください。(ここが「VSTではなく、例えば「JS」になっていると、Reaverbeは、いくら探しても見つかりません。)

その後でもう一度、ReaVerbeを選んでエンターを押します。 これで、一つ目のトラックにリバーブがかかるようになりました。

そうしたら、タブを数回押して、「0.0パーセント」みたいに何か数字が聞こえるところに移動してから、上下キーを押すと、リバーブのプリセットが選べます。 スペースを押すたびに再生と停止を繰り返すので、音を聞きながらプリセットを選ぶことが出来ます。
取りあえず今は、「sweetverbo」を選んでからエスケープでメイン画面に戻ってください。

そして、同じようにして、他のトラックにもリバーブがかかるようにします。

次に、メイン画面でトラックを選んでPを押すと、そのトラックのリバーブの細かい設定をする画面になります。 リバーブの細かい項目は分からなくていいので、一番下の「ウエット」まで移動してTabを押し、上下キーかページアップ・ページダウンで数値を調節します。 100%が一番深くリバーブがかかった状態、0%がまったくかかっていない状態です。

100%でも足りなければ、リバーブのパラメータで、一番上にある「ウエット」を増やして、上から2番目にある「ドライ」を減らせば、いくらでも深くリバーブをかけることも可能です。 ドライは、エフェクトのかかっていない元の音のことで、ウエットはエフェクトのかかった音のことです。

数値を調節したら、エスケープを押して元の画面に戻り、スペースを押して聞いてみます。 これを繰り返して、リバーブのかかり具合を調節します。

メイン画面でCtrl+Rを押すとリピート再生になります。 いちいちエスケープで設定を抜けなくても、リピート再生しながらウエットの値を調節することも出来ます。 Ctrl+Rは、押すたびにリピートのオン・オフが切り替わります。

同じことを、別のトラックでも行います。 それぞれのトラックにリバーブをかけて、いい感じになるように音量のバランスや、左右の位置や、リバーブの量を調節します。 これが、ミキシングとか、ミックスダウンなどという作業の基本です。 それぞれのトラックのリバーブのウエットを15から20%くらいにしたら、こうなりました。

バックステージ・リバーブ付き

リバーブのウエットを40%にしたら、こうなりました。

バックステージ・リバーブたっぷり

前回作ったリバーブ無しと聞き比べると、違いがよく分かります。

バックステージ・リバーブ無し

すでにリバーブのエフェクトを使っているトラックで再びfキーを押すと、最初の時とは違う画面になります。

今度は、TabやShift+Tabで「追加」を選んでエンターを押すと、最初と同じようにエフェクトを選ぶ画面になり、2つ目のエフェクトを選ぶこともできます。

リバーブの他にも、いろいろなエフェクトがあります。イコライザでトーンを調節するとか、コーラスで音を厚くするとか、ディレイでやまびこみたいな効果を付けるとか、コンプレッサーやリミッターで音圧を上げるとか……。

Reaperに最初から付属している物の他にも、エフェクトは、インターネットで無料でダウンロード出来るものも、有料で販売されているものも沢山あります。

こちらは説明しませんが、いろいろなエフェクトをかけて、伴奏を付けてみたら、こんな風になりました。 ギターには、VSTのギターアンプで歪を足してから、ディレイとイコライザをかけています。オルガン、ドラム、ベースもVSTです。

バックステージ・伴奏付き

これらのReaperで使えるエフェクトや楽器のことを、それぞれVSTeとか、VSTiとか呼び、全部まとめてVSTと呼びます。eはエフェクト、iはインストルメントの頭文字で、VSTは、Virtual Studio Technologyの略語だそうです。

要するに、VSTeはバーチャルなエフェクターで、VSTiはバーチャルな楽器ってことです。

VSTの他に、jsという種類のエフェクトも、Reaperには大量に付属しています。 沢山ありすぎて、探すのが大変ですが、3バンドのイコライザや、コーラス、ディレイといった、基本的で使いやすいものから、何に使うのかさっぱり分からないものまで、とにかく沢山付属しています。

JSは、先ほど説明したReaVerbeを探す画面で、Shift+Tabを押し、上下キーでjsを選んでからTabを押し、上下キーで一覧から選ぶことが出来ます。

Reaperの導入から、オーディオインターフェイスを使わない録音についての説明は、以上で終わります。

ここまでに書いた方法では、音質にこだわる必要はまったくありません。それよりも、リーパーで、トラックを作って、録音して、エフェクトをかける。そういった一連の操作方法に慣れてもらえたらいいと思います。 次は、もっといい音で録音するために、オーディオインターフェイスとそれを使った録音の方法などについて書く予定です。


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