スクリーンリーダーを使った初めてのReaper・その4 USBオーディオインターフェイスについて

なぜオーディオインターフェイスが必要か、音質を良くする意味もありますが、録音時の音の遅れ(レイテンシーと言います)をできるだけ減らしたいからです。 自分が弾いた楽器の音が、ヘッドホンから遅れて聞こえてきたのでは、まともに演奏できません。

ためしに、前回までに説明した、パソコンの内蔵マイクを使っての録音方法で、Reaperの入力モニタをオンにすると、マイクから入った音が、イヤホンから遅れて聞こえるのがはっきりと分かるはずです。

入力モニタをオンにするには、録音するトラックを選んでから、アプリケーションキーを押し、「入力をモニタリング」という項目でエンターを押してチェックを付けます。 そうすると、弾いた楽器の音が、パソコンの中を通って、ヘッドホンから聞こえるようになります。

音楽制作用のオーディオインターフェイスには、ダイレクトモニターという機能があって、 これは、入力した楽器やマイクの音を、パソコン内部を通さずに、出力する機能です。 これを使えば、音の遅れを気にする必要はありません。

ただし、ダイレクトモニタで聞ける音は、パソコン内部を通らないので、当然VSTのエフェクトはかかっていない音になります。 ですから、VSTのエフェクトがかかった音を聞きながら演奏したいといった場合には、ダイレクトモニタは使えません。

機器によって、ダイレクトモニタの音のミックス量を調節出来るものと、ダイレクトモニタはオンかオフかの切り替えだけの物があります。 ダイレクトモニタの機能が無い機器もあるかも知れません。

そして、ASIOドライバーというドライバーソフトを持っている、オーディオインターフェイスを使えば、ダイレクトモニタの機能を使わなくても、音の遅れをとても少なく出来ます。

VSTのエフェクトを通過した音を、ほんのわずかな遅れで、ヘッドホンから聞けるということです。

自分が使っているのは、ZOOMのg2.1nuと、エピロールのUA-1EXで、どちらも販売は終了しています。 今から買うのであれば、スタインバーグや、ローランドの、1万から2万円くらいの製品を買えば間違いないだろうと思いますが、断言はできません。

機器にはまったく触れずに、ネットで調べただけですけど、今自分の使っているオーディオインターフェイスが壊れて、何か新しく買うとしたら、スタインバーグのUR22mkIIが第一候補かなと思います。マイクを3本同時に使って録音したいとか言うのでなければ、このくらいで必要十分だろうと思います。

エレキギターしか録音しないのであれば、ギター関連のメーカーから、USB端子の付いたエフェクターが販売されているので、そういうのを使う手もあります。

ASIOドライバの設定方法は、使う機器によって異なります。 購入前に、メーカーHPで、マニュアルをダウンロードして読むなどの下調べが必要でしょう。 自分の場合、事前にマニュアルが入手出来なければ、その時点で購入候補から外れます。

もしも、安い品物を買いたいのであれば、アマゾンやサウンドハウスなどのレビューも参考にして、外れを引かないような注意も必要でしょう。 出来ればボタンやつまみの形状など、自分で触って確かめてから購入したいものです。

自分の使っているオーディオインターフェイスについては、どちらも購入後にASIOドライバーをインストールして、コントロールパネルからASIOドライバの設定を行いました。 レイテンシーを短くし過ぎると、ノイズが出たり、動作が不安定になったりするので、様子を見ながら、遅延が少なく、安定して動作する設定を見つける必要があります。

例えばZOOMのG2.1nuは、ASIOドライバをインストールした時点で、コントロールパネルに 「ZOOM G Series Audio」 という項目が追加されて そこから、遅延時間の変更が行えるようになりました。6ms(6ミリ秒)くらいの遅延に設定して使っています。

パソコンでの設定は、レイテンシーをどの程度にするかと、Reaperのオーディオの入出力先の設定くらいです。 録音レベルの調節や、ダイレクトモニタの設定は、機器の側で行います。

 今回はここまで。 次からは、オーディオインターフェイスを使っての録音について書く予定です。


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