無料で使えるギターアンプ、スピーカーキャビネット、ドライブペダルのVST

追記

2019年3月15日 GUITAR RIG 5 PLAYERについての記述を変更しました。

2018年12月26日 スピーカーキャビネットのVSTに、Ignite AmpsのNadIRを追加しました。

追記はここまで。


ギターアンプやスピーカーキャビネット、ドライブペダルのVSTを紹介します。 もちろん、Reaper+OSARA+NVDAで使えます。使えない物は、ここには載せていません。

.ギターアンプ、アンプヘッド、スピーカーキャビネット、ドライブペダルの順に書きます。

リンク先はダウンロード出来るホームページです。リンク名がサイト名だったり、VSTの名前だったり、リンク先がサイトのトップページだったり、ダウンロードページだったり、統一されていないのはご了承ください。

ギターアンプのVST

SimulAnalog Guitar Suite

マーシャルとフェンダーのギターアンプ。BOSSなどいくつかのコンパクトエフェクターがあります。 プリセットはありませんが、シンプルで使いやすいです。 ギターアンプやコンパクトエフェクターを使ったことのある人なら、使えると思います。

Blue Cat Audio

Blue Cat's Free Ampというギターアンプが2018年7月にリリースされました。 ドライブ2種、クリーン1種の3種類のアンプの音が鳴らせて、パラメーターは、ドライブとかトーンとかの基本的なものだけ。 シンプルで、とても使いやすそうです。

このサイトでは、他に、コーラス、フェイザー、フランジャーなどのVSTもあり、これらはギターにも、それ以外にも使えますし、癖や個性が少なく使いやすいです。 ただし、ここのVSTは、NVDAとOSARAでは、プリセットを選べないようです。

Voxengo Boogex

ホームページには、ヘビーなディストーションからジャズまでみたいに書かれています。 枯れたコンボアンプの音色とか、クリーンからクランチが得意という印象があります。 いくつかのプリセットから好きな音色を選んで、トーンなどを少し調節すれば使えます。

Fretted Synth Audio, freeware VST effect and instrument plug-ins

アンプは、FreeAmp 3の、エフェクター無しのバージョンと、エフェクター付きのFreeAmp 3があります。

エフェクターがないタイプのFA3で、プリセットから気に入った音を選んで、必要ならばトーンやドライブなどの基本的なパラメータを微調整する使い方がおすすめです。

エフェクト付は、パラメーターが大変多いので、微調整は大変です。

プリセットが豊富なギターアンプが良ければ、これはお勧めです。他にもいくつかのアンプや、モノフォニックのギターシンセみたいなものとか、よく分からない物も含め、いろいろなVSTがあります。

Shred 1 Suite

開発終了で、サイトも閉鎖されていますが、ダウンロードは上のリンクから可能です。

プリセットが豊富で、そのまま使える音も多いと思います。エフェクトの使い方が上手でかっこいいプリセットもあります。ただ、パラメーターを微調整しようと思うと難しそうです。 個人的には、FreeAmp 3よりも好きな音です。プリセットが使えればいいって人は試してください。

Juicy77

シンプルなハイゲインアンプです。ゲインやトーンの他、スピーカーキャビネットも選べます。 あまり使っていないので、音は分かりません。

これも使っていませんが、サイトには、他にチューブスクリーマー系のオーバードライブもあるようです。

Audified | Live Guitar and Bass Bundle LE

ampLion Freeというのが、製品の機能制限版として、無料で入手できます。使えるアンプは1種類だけで、ブギーのレクチのようです。 入手には手間はかかりますが、スクリーンリーダーだからインストール出来ないという部分はありません。

無料版は、使い勝手は悪くないです。製品版になると、使えるアンプの種類やエフェクトが増えます。機能制限付きとは言え、製品版のギターアンプの音を知っておくのもいいでしょう。

同じく機能制限付きで使える無料のベースアンプもあります。

GUITAR RIG 5 PLAYER

インストールしただけだと、30分以内ならすべての機能を何度でも使えるデモモードになります。シリアルナンバーを登録すると、一部の機能(マーシャル系のアンプ)は時間制限無しに使えるようになります。シリアルナンバーの登録は、NVDAで行えますが、かなり難しいです。また、一部の機能をスクリーンリーダーで快適に使用するには、SibiacというNVDAのアドオンが必要です。

使えるまでには手間がかかりますし、マーシャル系の音は、他のVSTでも作れますが、気になる人は試してください。

デモモードで使える音は、エフェクトも含めた、音作りが優れているのでしょう。アンプそのものの音もさることながら、バリエーションが豊富で、空気感もとても良いです。プリセットの音が気に入れば、簡単に良い音が得られます。

アンプヘッドのVST

ここからは、アンプヘッドとスピーカーキャビネットが別々のVSTになります。 最近は、こちらを好んで使っています。 使えるようになるまでの手順が多いので、VSTに不慣れな人にはお勧めしません。

LePou

ダウンロードはページ下部の「Amp sim pack」のWindows 32 bitまたは、Windows 64 bitから行います。

LeCto・LeGion・HyBrit・LeXtac・Le456の5種類のアンプヘッドがあり、無料のアンプヘッドとしては、たぶん日本で一番有名で、解説記事やデモ音源も沢山あります。

LeCtoは、ブギーのレクチのシミュレーションで、自分はこれが好きです。

Ignite Amps

ページを開くといきなりデモ曲が流れると思います。どんな音か聞いてみるのもいいですし、止めたければ、20数行目あたりに一時停止ボタンがあります。

アンプヘッドは3種類あって、Emissaryは、2チャンネル。NRR-1とAnvilは3チャンネルです。

どれもハイゲインアンプです。主観ですが、比較すると、EmissaryとNRR-1は、ブギーのレクチみたいなドンシャリ、Anvilはハイが控えめでややクラシカルな太い音。Emissaryは、クリーンとハードな歪の両極端で、その中間は苦手です。

他にも、オーバードライブやイコライザーなどのエフェクターや、スピーカーキャビネットや、ベースアンプもあります。

Mercuriall Audio Software

いろいろなアンプヘッド、エフェクター、スピーカーキャビネットがあります。

アンプヘッドは、JCM800 Hot Triode modelがお勧めです。メタル系の激しい歪みではありません。

Nick Crow Lab

 ここのVSTはあまり使っていないのですが、4種類のアンプヘッドがあり、評判も良いようです。 7170はピーヴィー5150のシミュレート。その他もメタルや深い歪が得意そうです。

スピーカーキャビネットのIRファイルとVST

ここからは、スピーカーキャビネットです。

ここで紹介するIRファイルというのは、それだけでは音は鳴りません。IRファイルを、VSTに読み込んで使います。 マーシャルのIRファイルを、VSTに読み込めば、マーシャルのスピーカーキャビネットになるし、ブギーのIRファイルならば、ブギーのスピーカーキャビネットになるといった具合です。

Ignite Amps

2018年12月に、Ignite AmpsのNadIRがスクリーンリーダーで使えるようになりました。これは、IRファイルを読み込んで、スピーカーキャビネットとして使うためのVSTです。

このVSTでは、同じフォルダ内にある複数のIRファイルを、ボタンで切り替えて聞き比べることも簡単にできます。また、同時に2つのスピーカーキャビネットのIRファイルが使えます。例えば、スピーカーの近くのマイクと、離れた位置のマイクの音色をミックスするとか、マーシャルとブギーのスピーカーキャビネットの音色をミックスするなどが可能です。

このVSTをスクリーンリーダーで使うには、NVDAのアドオンのsibiacが必要です。

sibiacについては、このページに書いています。

2018年11月までは、自分の知る限り、NVDAで、IRファイルを自由に扱えるVSTは、Reaverbeだけでした。 スピーカーキャビネットとしては、今後は、Reaverbeよりも、NadIRを使うことを強くお勧めします。

Reaverbeを利用したIRファイルの使い方は、このページの後半に書いています。

SNB impulse response files

ブギー、マーシャル、AC30、JC120、その他にもスピーカーキャビネットのIRファイルがあります。 下に書くサイトと違って、登録などは不要で、ダウンロードも簡単で、使いやすいです。 ここは最近見つけたので、あまり使っていないのですが、お勧め出来ます。

God’s Cab ? Wilkinson Audio

0ドルの商品をカートに入れて購入するという手順で、IRファイルが入手できます。

ブギーの12インチ4発のスピーカーキャビネットですが、一つのスピーカーキャビネットで、様々なマイクと、様々なマイクポジションのIRファイルがあるので、ブギーが好きな人は気にいったファイルが見つかると思います。

Red Wire Impulse Responses | Free guitar speaker cabinet IRs

メルアドと名前を登録すると、URLが記載されたメールが送られて来て、IRファイルがダウンロード出来ます。

マーシャルの12インチ4発のスピーカーキャビネットで、こちらも、一つのスピーカーキャビネットで、様々なマイクと、様々なマイクポジションのファイルがあります。

Reaverbeを使うスピーカーキャビネットはここまでで、ここからは、単体で使えるスピーカーキャビネットのVSTです。

Mercuriall Audio Software

アンプヘッドでも紹介したサイトで、スピーカーキャビネットも2種類あります。

Cabinet   Mercuriall Cab 3.0は、ハイワットの12インチ4発のスピーカーキャビネットです。

このVSTは、このVST専用のIRファイルを使用します。 ReaperでVSTをトラックに刺すと、初回仕様時だけIRファイルをロードするダイアログが現れます。 メモ帳からテキストファイルを開くのと同じように、IRファイルのある場所を指定すれば、その後は特殊な操作は必要ありません。(マイク位置などのパラメータ設定は必要です。)

もう一つの、Mercuriall Cab 2.1は、マーシャルのコンボアンプの12インチ1発のスピーカーキャビネットで、まったく普通のVSTとして使えます。

mda-vst.com

いろいろなエフェクトやピアノやシンセのVSTがあります。 その中の、Combo - Amp & speaker simulatorというのが、ギターアンプのスピーカーキャビネットとして使えます。 ついでに書くと、ロータリースピーカーのVSTもあり、好きな人にはお勧めです。

ドライブペダルのVST

オーバードライブやディストーションペダルをいくつか紹介します。 ライブならば曲の途中で踏んだりしますが、DAWでは必需品ではありません。

TSE Audio

R47はプロコのRAT、808は、TS-808チューブスクリーマーのシミュレートで、この二つはお勧めです。

RATは、有名なディストーションペダルです。TS-808は有名なオーバードライブで、ブースターとして人気があります。

他にもいくつかあって、BODは、BOSSのベース用オーバードライブペダル。X30は、ドイツ製ハイゲインアンプのアンプヘッド。X50はギターアンプですが無料版は機能制限付きです。

Mercuriall Audio Software

ここは、アンプヘッドやスピーカーキャビネットでも紹介しましたが、ドライブペダルで、Greed SmasherやTS-808のシミュレートも良いと思います。

Greed Smasherは、ブギーのオーバードライブペダルで、太くてマイルドな音です。TS-808もオーバードライブで、本物はブースターとして人気があります。

Ignite Amps

アンプヘッドでも紹介したサイトですが、TS-999というドライブペダルもお勧めです。フラットなブースターからオーバードライブとして使えます。

比べると、別サイトの808はややハイ上がり、こちらの999の方がフラットです。

Face Bender - Distorque Audio

2種類のファズが使えます。個性的な音なので、古いロックや、過激な歪が好きならチェックしてください。

同じサイトから、ディストーション、オーバードライブ、トレブルブースター、コンプレッサー、コーラスなどもダウンロード出来ます。

VSTの紹介は、ひとまず以上です。

ダウンロードやインストールが難しい物は、そのVSTの名前で検索すれば、方法を説明しているホームページやブログが見つかると思います。 音は、ダウンロード先や、YouTubeで聞けるものが多いです。

他にもまだアンプや歪み系エフェクトはありますし、アコースティックシミュレーターや、スプリングリバーブなどもあります。

ノイズゲート、コンプレッサー、コーラス、ディレイ、リバーブ、イコライザーなどは、ギター専用というのはとても少ないです。ギターにもシンセにも使えるようなものは、、Reaper付属のVSTやJSにも含まれています。付属のものに関しては、VSTのほうが高機能ですが、JSのほうがシンプルで使いやすいでしょう。 例えばノイズゲートならReagateに、コンプなら、Reacompに、それぞれギター用のプリセットがあるし、コーラスやディレイならJSの中に、コンパクトエフェクターのようなシンプルなものがあります。

本物のギターやギターアンプと同じで、最初のうちは、試せるものはいろいろ試して、ある程度試したら、自分のお気に入りを選んで、それを深く使い込んで行くといいでしょう。

これらの無料VSTでは力不足と感じたならば、有料のVSTか、優秀なハードウェアのアンプシミュレーターか、スタジオで本物のギターアンプなどを使って録音するといいでしょう。


バックステージへ

トップページへ